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2025.04.24

教育格差とレッスン

日頃より弊社ブログにお越しいただきまして、誠にありがとうございます。

さて本日は、講師として気をつけていることについて、書きたいと思います。



フィリピン、モンゴル、中国、ベトナム、ミャンマーなど…
弊社で学んでくれている熱心な生徒様は、様々な国から来日しています。

そんな中、クラス内で感じるのは、『教育格差が存在する』という点です。
格差は、悪い事ばかりではありません。その国、地域に根付いた生活をするうえで、環境によって違いが出て来るもの、という考え方で私は見ています。

日本国内でも、教育格差ってありますよね。
 
ここでいう【教育格差】とは、生徒様の出身の国、地域が

勉学というものに、どのように取り組み、扱ってきたかという点です。

また、その過ごし方によっては、来日後の日本語教育を受けるにあたり、少なからず影響があるのが事実です。


あるクラスで、私は宿題を出しました。次のレッスンで確認させてもらうつもりで、『やっておいてくださいね』と言葉を掛けました。

しかし、宿題をしてこなかった生徒様が数名いました。理由を聞いてみると、キョトンとしています。

宿題を忘れた自覚がないのか、または他の理由かと、話を聞いてみると

【宿題というものが、なんなのかわからない】というのが答えでした。


日本の学校では、先生が宿題を出し、生徒が次回に提出する、という

ごくスタンダードなやりとりを、この生徒様は経験したことがなかったのでしょう。

その後、わかったことですが、その生徒様は、小学生のころから親御さんの手伝いをしていて、なかなか学校に通えなかったという経緯がありました。


弊社では、そこを問題にしているのではなく

いろいろなバックグラウンドの生徒様を、【一つのクラスで教育する】という意味で、気をつける点が多いということです。

技人国のビザで入国している生徒様は、大学で日本語を学んだ方も多く、勉学の仕方に慣れている部分があります。

一方で、宿題の意味がわからなかった生徒様も、同じクラスで学んでいますから、その都度、【レッスンとはこういうもの】【宿題とはこういうもの】【テスト勉強とはこういうもの】と、教えていく必要があります。


こうして一緒の時間を経て、一つのクラスとしての【学ぶ雰囲気】ができてきます。

最初の2~3ヶ月は大変ですが、馴染んでくれている生徒様に、心から感謝してレッスンしています☆

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