日頃より弊社ブログにお越しいただきまして、誠にありがとうございます。
さて本日は、【文法】について書きたいと思います。

「その言い方、誤解を招きかねません。」
このようなセリフを、ドラマやビジネスシーンで聞いたことはありませんか?
N2のクラスでこの文法「~かねない」が出てくると、だいたいの生徒様が止まります(笑)
「“~しかねる”、“かねない”…んん??」
→「じゃあ、“誤解を招きかねません”って、招くの?招かないの!?」
「~しかねない」は「(悪い)可能性がある」という意味ですね。
例文:
そんな発言は、誤解を招きかねません。
不注意な運転は、事故を起こしかねないですよ。
つまり、「~してしまうかもしれない(悪い方向で)」というニュアンスがあります。
生徒様がつまずくポイントはここです。
- 否定に見えて否定じゃない。
- 「悪いこと」限定という不思議。
- 文語っぽくて、会話ではちょっと堅い。
ある日、テキストに出てきた例文で、
「そんな態度は、誤解を招きかねません」がありました。
とたんに教室が静まり返りました。
「これは怒ってるの?やさしいの?」と戸惑う生徒様。
たしかに、直接は怒っていないのですが、やんわりと注意している感じを受けます。
日本語らしい“やわらかいけどキツい”表現です。
まとめると、「~かねない」は
・悪いことが起こる可能性があるときに使う
・ビジネスやフォーマルな場面でよく使われる
・学習者にとっては“否定に見える肯定”というトラップ
実に、理解するのに複雑な内容です。例文を何度も音読して口慣れし、形を覚えてしまうことも必要でしょう。
ぜひ使えるようになってほしい、N2文法の名脇役です(*^^*)