日頃より弊社ブログにお越しいただきまして、誠にありがとうございます。さて本日は、『講師がレッスンで気をつけていること』について書きたいと思います。
講師にとって、生徒様が答えを間違えた瞬間は、どのような言葉をかけるかが大きな分かれ道になります。
その時の反応ひとつで、生徒様が「もっと挑戦したい」と思えるか、「恥ずかしいから黙っておこう」と思ってしまうかが決まってしまうのです。

レッスンで心がけているのは、まず努力を認めることです。
「近いですね」「そんな考え方もありますね」と、答えそのものではなく思考を褒めるようにしています。
間違いを無駄なものとせず、価値ある挑戦として扱うことが大切だからです。
思考の過程を拾い上げることが大切なので、「この言葉に注目したのですね」と、生徒様の視点を言葉にするようにしています。
そうすることで、生徒様は「自分の考えは大事にされた」と感じることができます。また、それを他の生徒様が耳を傾けることも勉強になります。
そのうえで、正解をただ与えるのではなく、新たな気づきへと導く問いを返します。
「もしこう変えたら、どうなりますか?」と問いかけ、一緒に答えを探しに行く姿勢を示すようにしています。
さらに、安心できる場を守ることも忘れてはなりません。
間違いを笑いにせず、失敗を軽んじることは絶対にしません。生徒様が安心して発言できる空気を保つのは、講師の責任だからです。
また、他の生徒様が誤答した生徒様を笑うのも、教室では許容していません。
そして最後に、間違いを学びの財産に変えることを意識しています。
「この答えのおかげで全員が理解を深められましたね」と伝えることで、その一瞬をクラス全体の成長へとつなげていけます。
生徒様の間違いは、宝物です。
それをどう扱うかで、学びの質も、心の在り方も変わってしまいます。
だからこそ、一つ一つの「誤答」に誠実に向き合える講師でありたいと、日々心得ています。