日本語教育実習で、学習者様からこんな質問をいただきました。

「先生、『しかたがない』と言いますが、『しかたがある』は言いますか?」
思わず「なるほど」と思いました。日本人ならあまり考えたことがない質問だからです。
結論から言うと、「しかたがある」は普通は使いません。
私たちは「しかたがない」はよく使います。
「雨だからしかたがないですね」 「電車が遅れたならしかたがないです」
しかし、その反対として「しかたがある」とは言いません。
反対の意味を表したいときは、「方法がある」「やり方がある」「解決する方法がある」などを使います。
似た質問で「申し訳ない・申し訳ある」「つまらない・つまらある」もあります。面白いですね。
母語話者にとっては当たり前の表現でも、学習者様は言葉の仕組みを一つ一つ丁寧に考えています。
だからこそ、ときどきこちらが驚くような質問をしてくださいます。
日本語を教えていると、「そんなこと考えたこともなかった」と気づかされる場面があります。
実習では、学習者様のおかげで日本語の面白さを改めて感じる時間になりました。
